カテゴリ:学校だより
学校だより 8・9月号

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「自分で自分を伸ばす」「みんなが楽しい生活を築く」 2学期もよろしくお願いします

校長  佐藤 勇人

 37日間の夏休みが終わり、本日から2学期の教育活動を開始しました。子どもたちの元気そうな声が響くと、2学期が始まったのだなと実感します。帰省したり、地域行事に参加したりするなど、夏休みならではの経験をできましたでしょうか。夏の大きなニュースと言えば、7月26日から8月11日まで開催された、2024パリオリンピックを思い出す方も多いと思います。私が最も印象に残ったのは、女子やり投げ金メダルの北口榛花選手がインタビューの際、「金メダルをとって満足すると思っていたが、今度は70Mを投げてみたくなった」と話していたことです。名実ともに世界ナンバーワンのトップアスリートに上り詰めても、なお次のステージへ向かっていこうとする言葉に、心打たれました。

 さて3ページ目に夏の工事の様子を報告しましたが、今年の夏は、水泳教室の更衣室を体育館の舞台にして実施に臨みました。また、プールサイドには、下連雀一丁目町会様より借用したテントを設置し、これに遮光ネットとミストシャワーを付けて、猛暑対策を行いました。しかしながら、暑さ指数(WBGT)が、危険な範囲となり、水泳教室が実施できたのは、最終日の後半に曇り空となった1回のみでした。6日目ともなると、さすがに子どもたちも諦めていたのか、参加数は15名でしたが、参加できた子どもたちはとてもうれしそうな表情でした。

 いささか手前味噌な話となりますが、自分が担任時代に勤務していた学校の夏季水泳教室は、たいてい全日程が10日~15日程度ありました。(注:近年の猛暑以前、コロナ以前の話であることや、今の学校のように研修やその他の予定がぎっしりではなかったので、単純に今に当てはめることはできません。)当時3年生の担任だった私は、個人面談をすべて午後にしてもらうこと、水泳が苦手なお子さんは毎日参加することを学級の保護者の方にお願いして、毎日水泳が苦手な児童の個人指導をしました。していたことは、ひたすら水の中で息を吐くことや浮くこと、け伸びだけです。しかし、そのかいあってか、その子たちは、その夏になんとかけ伸びまではできるようになりました。

 け伸びができることが、子どもたちにとってこれからの人生で必ず必要かというと、答えは否です。学習指導要領では、「け伸びや初歩的な泳ぎ、もぐる・浮くことなどの基本的な動きや技能を身に付けるようにし、高学年の水泳運動の学習につなげていくこと」が求められていますので、これらの技能を身に付けることは求められているのですが、大切なのは、今後の学習につなげられるようにすることやその運動の楽しさや喜びに触れること、運動を楽しく行うために、自己の課題を見付け、その解決のための活動を工夫するために友達と共に学んだり、安全に気を付けたりすることができるようにすることです。水が苦手で顔を付けることもままならなかったその子たちが、バブリングやけ伸びをできるようになったことは、その目標と取組を振り返ったときに、自分の成長を感じて今後への意欲をもてるようにするための大切なステップだと私は考えています。そして、このことは、水泳以外の学習でも同様です。漢字を書くことや計算ができることは大切な学習の一つですが、漢字を書けることや計算ができることそのことだけが目的なのではありません。

 目標設定とそこに向かって学んでいくことや努力していくことが、一人一人の自己実現のために最も必要なことなのであり、それは、冒頭の北口選手のようなトップアスリートだけに求められていることではないのです。

 今年度の夏は、工事に加え自然による脅威に対しても、できることを工夫しながら取り組みました。そして、このような先の見えないことに対応する必要があるときこそ、保護者や地域の皆様との協働を大切にする必要があるのだと大いに感じた夏でした。2学期は、各教科・領域等で学んだ力を発揮する学校行事が続きます。「みんなが楽しい四小を未来へつなごう」を合言葉に、子どもまつりをはじめとする80周年記念行事など、子どもたちが力を合わせて自分たちのアイディアをカタチにし、より良い学校生活を送れるよう、「自分で自分を伸ばす」「みんなが楽しい生活を築く」力を伸ばせるよう、尽力します。2学期も、保護者や地域の皆様とともに、四小の子どもたちの学習活動をさらに充実させていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。

四小だより(8・9月号)(PDF:494KB)

公開日:2024年08月26日 09:00:00
更新日:2024年09月25日 10:37:09